南フランスのBien-êtreな暮らし

Simple life が心身にいいのでは?という観点で生活習慣を変えてみた。

愛猫の失踪騒ぎ 壮大な猫の帰巣本能エピソードに惑わされる

この土曜日にバノンが義父の庭から姿を消してしまいました。何度も訪れて馴染みのある庭には木の茂みが沢山あるので、バノンのお気に入りの場所だったのですが、なぜだかこの日は固まって同じ場所から動かず、終い目には物置きの隙間に入り込んでしまいました。最初のうちは名前を呼ぶと、ニャーと応えていたのですが、その内応答もしなくなりました。用事があったので、餌と水をテラスのいつもの場所に置いて、一旦家に帰り数時間後に戻りました。餌を全く食べていないので、ずっと中で隠れていると判断。しばらく前で待っていたのですが出てくる様子がありません。その日は諦めて翌朝に物置の中の物を動かしてみると、もう中に居ませんでした。テラスの餌も食べられていませんし、お腹が空いてるだろうから、餌の音をさせながら名前を呼んで庭中まわったらひょっこり現れるだろう思いましたが、全く効果なし。これは庭から脱走したなと思い、近所も探したのですが、みつかりませんでした。もうこの辺にはいないと悟りました。

テレビで見た、馴染みのない場所から何百キロも住み慣れた家まで歩いて帰った猫の話を受け、うちのバノンも林は畑を抜けて4キロ離れた義父の家から歩いて帰ってくる道中と思い込み、空腹を堪えて小さな体で旅をしていると思うと心配でたまりませんでした。チップを入れている事が不幸中の幸いとはいえ、猫の外飼いが普通な土地柄、バノンが迷い猫と認識され保護される事に希望を持っていませんでした。嘆いていても始まらないですし、早めの行動が迷い猫が見つかる確率を高くすると聞いていたので、迷子の登録をネットでし、チラシを作り、猫が行動を起こす夜に車と足で近所で捜索して日曜日が終わりました。もう自分に出来るのは祈る事とバノンのがんぱりを応援する事だと思い、ポジティブな思いが多ければ多いほどいい結果に繋がると信じ、数人のお友達に居なくなった事を報告、応援してくださいと頼んだところ、色々情報をもらい、私の思い込みが打ち砕かれる事となりました。

メディアに流れる猫の帰巣本能が普通だと思い込み、うちバノンが怖がりだっていう事を考慮していませんでした。友達の情報によると、猫は知らない土地では最初の2~3日は隠れて潜伏している可能性があり、動いたとしても狭い範囲内だけなので、まずは安心させる為に自身の匂いがするものを最後に見た場所のあたりに、餌も少しずつ家に誘いだす感じで少しずつ置いておくなどが効果的だと。早速、義父の家に戻って、庭から外に出入り出来る所にトイレとその近くに餌を置き、そこから家に導くように、爪とぎとこれまた餌を設置。それから2時間経って、義父が台所にいたところ、バノンが窓の外から台所を覗いていたのを発見。餌を使って中におびき寄せてめでたく捕獲。3日間空腹と孤独で喉を鳴らしながら食べる食べる。

今思うと、自分の思い込みを通していたら、何日も会えずにいたかもしれません。それにしてもバノンは何に怯えて声も出さずに隠れていたんでしょうか。そしてどこに出かけていたのでしょうか。謎です。無事に帰ってきたので、庭に配置した匂いグッズを回収。その時に姿こそ見えなかったのですが、他の猫が現れたのを音で確認しました。義父の庭は近所の猫の縄張りなので、荒らされたと思ったってパトロールに来たのでしょうかね。ここでも私は猫の性質をわかっていなかった事を思い知らされました。バノンとうちの近所の猫はみんな穏やかで仲良し。喧嘩もせずに同じ縄張りを共有しているのですが、義父の近所の猫は、私が庭にいる時もジーっと睨み続けているぐらいタフな感じです。バノンはこの3日間彼らから逃げていたのかもしれません。怖い目にあわせてしまった。反省反省。

実はというと失踪前の2か月間というものなぜだかバノンはよそよそしく、私達を避けていたようで、大人になって孤独を愛するようになったのかなと少し寂しく思っていた中の失踪事件。そして見つかってからというもの、赤ちゃん返りしたかのように、よく鳴いてベタベタするようになりました。何が彼の中で起こったのでしょうか?猫は本当に神秘的でそそられます。

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見つかった次の日。こんなにリラックスして寝れたのは久しぶりニャ

そして、バノンが失踪中、日課である猫サイトチェックをする気にならなかった私。今は溜まった新着サイトを消化するのに忙しくしています。